「中学受験をするなら、小4や小5から塾に通い始めるもの」
私はそれが当然のことだと思っていました。
ところが小学6年生のある日、娘が突然こう言ったのです。
「私、中学受験したい」
正直、「今から!?」というのが最初の感想でした。
受験まで残された期間はわずか。塾探しから学校選び、勉強計画まで、すべてが手探り状態でした。
今回は、小6からスタートした我が家のドタバタ中学受験について振り返ってみたいと思います。
小6で突然『中学受験したい』と言い出した娘とのドタバタ受験体験記
突然の「中学受験したい」宣言
小6の春に突然、
『地元の中学には行きたくない。』
と言いだした長女。
それまで我が家では中学受験なんて考えたこともなく、まさに寝耳に水。
後から聞いて分かった事ですが、どうやら前からYouTubeで中学受験というものをを知ってから興味があったらしく、
長女は昔から、何かを始める時には「やりたい!」が先に立つタイプ。
みんなとは違う道に進むことにも躊躇いはなくて、むしろ人とは違う未来に憧れを抱く子でした。
先生から
「やってみなさい!」
と言われたことがきっかけで、
自分の思いを私たちに打ち明ける決心がついたそうです。
(……先生、そんな急にやめてよ〜笑)
長女の決意はとてもとても固く‥
受験勉強も人一倍頑張らないと今からは難しいと伝えてもとにかくやる気満々。
『塾に入れてください!』
と真剣に頼まれて、私たち夫婦はため息。
受験したい、勉強を頑張りたい気持ちは決して悪いことじゃないし、
だけど正直なところ家計は大丈夫なのか。
中学から私立なんて、考えてもいなかっただけに迷いました。
だって、長女の下には次女とその下には末っ子長男もいるから。
悩んだ末に私たちが出した案は、公立中高一貫校の受験という選択でした。
親は大混乱!まず始めたのは塾探し
そうと決まれば、そこからはまさにスピード勝負でした。
まず取り掛かったのは塾探しです。
私たちの住んでいる地域では、中学受験をする子はほとんどいません。
受験を目指す子どもたちは、電車で隣町まで通塾するのが一般的でした。
ところが、すでに小学6年生になっている娘を受け入れ、中学受験対策をしてくれる塾はなかなか見つかりません。
「今からでも対応してもらえるのだろうか」
そんな不安を抱えながら何件か問い合わせをしたところ、ありがたいことに2つの塾からお返事をいただき、見学に行くことになりました。
どちらも自宅から車で10分ほどの距離にあり、通いやすさは十分。
最終的には娘自身が「ここで頑張りたい」と思える方を選ばせようと考えていました。
1つは個別指導塾。
もう1つは20人ほどのグループ指導が中心の塾で、中学受験をする子は通常授業に加えて個別指導で受験対策を行うというスタイルでした。
果たして娘はどちらの塾を選ぶのか。
そして本当に受験勉強を続けていけるのか。
期待と不安を抱えながら、私たちはそれぞれの塾の話を聞くことになったのでした。
塾面談その① グループ指導塾編
最初に面談の約束をしたのは、グループ指導を行っている塾でした。
塾長は比較的若い方で、見た目は40代くらい。
物腰が柔らかく、穏やかな口調で話をしてくださる方で、第一印象はとても良かったです。
塾の中も明るく清潔感があり、インテリアもおしゃれ。
私が子どもの頃に通っていた塾のイメージとはまったく違っていて、「今の塾ってこんな感じなんだ」と少し感心してしまいました(笑)。
地元では人気の塾ということもあり、納得の雰囲気です。
中学受験を決めた経緯をひと通りお話しすると、塾長は娘に対して現実的な話もしっかりしてくださいました。
公立中高一貫校の倍率や難しさ、残された時間の少なさ。
私自身も、「思っていた以上に厳しい挑戦なんだな」と改めて実感しました。
それでも話を聞き終えた頃には、
「この塾なら実りある時間を過ごせそうだな」
と、すっかりその気になっていた単純な私(笑)。
好印象のまま塾を後にしました。
車に乗り込むと、私はさっそく娘に感想を聞きました。
「どうだった?」
すると娘は少し考えてから、
「良かったけど、雰囲気はあんまり……」
とひと言。
「……ん?」
私は思わず聞き返してしまいました。
特に嫌な雰囲気を感じたわけでもなかったので、正直意外な答えでした。
娘に理由を聞いてみても、
「もう一つの塾も見てから決めたい」
とのこと。
こうして私たちは結論を保留にし、後日予定していた個別指導塾の面談へ向かうことになったのです。
そして迎えた面談当日‥。
塾面談その② 個別指導塾編
そう思っていたところに、
電話で対応してくださったO先生がわざわざ私たち親子のところまで来て、
「今日はありがとうございます!」
と明るく声をかけてくださいました。
そのやり取りを見て、
「あ、この小太りの男性が塾長なんだ」
と気付いたのです。
先日面談した塾の塾長が、落ち着いた雰囲気の優しいタイプだったとしたら、こちらの塾長は真逆。
とにかくエネルギッシュ。
存在感がすごい。
良くも悪くも、一度会ったら忘れられないタイプの人でした。
正直、この時点では
「なかなか個性的な先生だなぁ」
というのが私の率直な感想でした。
けれど、この出会いが後に娘の受験を大きく支えてくれることになるとは、まだ知る由もありませんでした。
娘が「ここに通いたい」と決めた瞬間
面談が始まって間もなく、私は娘の表情を見て察しました。
「あ、この子はここで学びたいんだな」
と。
グループ指導塾を見学した時とは明らかに違う反応でした。
塾長は娘に向かって、中学受験に挑戦することの素晴らしさを熱心に話してくれました。
「中学受験は合格することだけが目的じゃない。挑戦した経験そのものが財産になる」
そんな思いが伝わってくる話でした。
そして面談の終盤、塾長は私たちにこう言ったのです。
「一つお願いがあります」
私は身構えました。
「公立中高一貫校を目標にするのはもちろん良いです。ただ、もし不合格だったら地元中学校に行く、という考えは捨ててください」
さらに、
「私立受験もさせてあげてください」
と言われたのです。
その言葉を聞いた瞬間、私の悩みは再び振り出しに戻ってしまいました。
私たち夫婦は、家計のことも考えて公立中高一貫校受験という選択肢にたどり着いたばかり。
正直、すぐには返事ができませんでした。
でも今振り返ると、塾長は娘の性格や本気度を見抜いていたのだと思います。
だからこそ、「挑戦するなら中途半端にしない方がいい」と伝えてくれたのでしょう。
その場で結論は出せませんでしたが、
「いよいよ親の私たちも腹を括らなければいけないんだな」
と感じた瞬間でした。
家に帰ると、私はすぐに主人へ相談しました。
塾長から言われたことをそのまま伝えると、主人も納得した様子でした。
どうやら私と同じように、塾長の話に説得力を感じていたようです。
夫婦で何度も話し合った結果、私たちが出した答えはとてもシンプルなものでした。
「とにかくやらせてみよう!」
今思えば完全に見切り発車です(笑)。
でも、あの時はそれしかありませんでした。
こうして娘は、公立中高一貫校だけでなく私立中学も視野に入れながら受験勉強をスタートすることになったのです。
しかしその後、私たちはある現実に直面したのでした。


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